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CCIE Voice 受験記 1回目

2015/6/4 (木) 2:11

2006年2月 ※当時のメモを元に2015年5月に作成しています。

2005年6月にCCIE R&Sに合格してからと言うもの

“最近はVoIP導入したというニュースが多い!これからはVoIPも分かるエンジニアが需要あるに違えねぇ。”

と言う思い込みでCCNPのVoice版であるCCVPからコツコツと進め、2005年11月に筆記に70点ギッリギリで合格!そして3ヶ月間は自宅にヤフオクでこつこつと購入した電話機達(7960×2)と以前からあるルータ・スイッチを積上げて、CCVPの時に購入した以下のCisco Press本達とCCOとTrinetとIPexpertのWorkbookで準備を進めてきました。

Cisco IP Telephony: Planning, Design, Implementation, Operation, and Optimization

Troubleshooting Cisco IP Telephony

End-to-End QoS Network Design: Quality of Service in LANs, WANs, and VPNs

そして何よりもこのVoice、“日本では受験出来ない”と言うのが大変なところ。とうとう禁断の領域、

海・外・受・験

に踏込む事になるけど、天才・Kazuさんや日本最強のCCIE講師・荻窪さん、そしてカリスマ・ガレージ兵頭さん(ガレージ兵頭さんは直接のご面識はございません。※2006年当時)と言った非シスコ社員で海外受験でのマルチプルCCIE達成者達による悪影響が、じわじわと自分の神経を蝕み判断力を奪っていたのです!(皆さんも気を付けてください!)

さーて、何処で受験するのが良いかな?見てみると3択でサンノゼ、RTP、ブリュッセル。うーむ、遠いうえに何もないRTPは一番行きたくないなぁ。ブリュッセルは行ってみたい気もするけど、遠い上に高いしなぁ。という訳で、まだ土地勘のあるサンノゼにするかね。カリフォルニア州サンノゼの近くには昔住んでいたので何とかなるでしょう!とは言え、受験代だけでも結構なもんなのに渡航費と宿泊費が合わせ技になるのは避けたい。

という訳で早速会社に相談してみる。CCIE Voiceを取れば色々売り込み方が増えますぜ!と堂々と交渉する。すると、

“CCIE2つ目?それはサポート出来ないよ。そもそも前例ないし。”

とあっさりとしたお返事。会社でのVoice案件自体が少ないのもあったのでやむを得ないか。

“そういう考えだからこのVoice流行時に案件取れないんじゃないですか??”

と言ったらすんごい顔されてしまった。事実ライバル会社に大分差をつけられてるし、禁句だったようですな。結果としては、海外受験どころかもう一段上の危険領域である

完・全・自・腹・海・外・受・験

が決定してしまったので、Yahooで格安航空券を探しまくる。結局American Airlineが一番安く9万円くらい。宿もBooking.comで近くて1泊1万で寝床を確保!写真や評判を見ても大丈夫そう。そして試験代は16万!支払方法はVISAでOK!(値段はOKとは言えない。)因みにシスコの場所は車で通ったことはあるけど、さっぱり土地勘がない。地図で見ると近くに駅らしきものがあるので、シスコまではたぶん大丈夫かな?ホテルに問い合わせてみると、空港からホテルまではレンタカーしないならタクシーを使ってと言われた。うーん、レンタカー代は抑えたいのでタクシーで行くか。

2006年2月16日

荷物は極力減らしたいのでIPexpertのWorkbook 1冊だけ。成田空港からサンノゼへの直行便に乗り込む。機内ではあんまり寝れない質なので勉強しようかなっと、

“お!ターミナルがやってる、ハリーポッターも!”

と結局は映画ばっかり見てしまいダラダラする始末!(ダメな子です。)

しっかしカリフォルニアにまさか試験だけのために行く事があろうとは。サンノゼまではおおよそ9時間30分くらい。

出発したのが夕方15時くらいで、現地に到着したのが朝の7時あたり。カリフォルニアはこの時差が辛いなぁ。サンフランシスコ空港はよく行ったけどサンノゼは初めてだ、でも空港自体が広くないので特に迷うことなく税関へ。パスポートを出して担当の白人男性から質問を受ける。

“How long will you stay?”

と言われたので3日だけだと答えると、

“Business?”

と聞かれたので試験を受けに来たと伝える。

“What kind of ?”

と言うのでITの試験だと言うと、

“I see, welcome to Silicon Valley! Good luck!”

と歓迎と励ましの言葉を頂き税関を出る。ITの試験と言えば理解して貰えるのだから、そういう人は多いのでしょうな。

タクシーエリアをうろついているとドレッドヘアーの黒人のお兄さんが必死にアピールしてくるのでお願いする事に。地図を渡すと“このホテルか、良く行くから任せてくれ!”という訳でタクシーに乗込む。

景気はどうだい?とお約束の世間話を聞くとIT関連のビジネスマンが世界中からくるので争奪戦が激しいそうな。流石はシリコンバレー!タクシー業界にまで恩恵があるとは!“お客さんここら辺は随分と慣れてるみたいだけど何処から?”と聞かれたので昔近くに住んでたことと試験を受けに日本から来たと伝えると、“試験を受けにわざわざ日本から来たの?クレイジーだね!”とお褒めの言葉を頂きました。そうだよね、クレイジーだよね。。。15分程で到着してお代とチップを渡すと荷物をホテルまで運んでくれた。“じゃあ試験頑張って!”と爽やかにドレッド兄ちゃんは去っていった。

さて、やっとホテルに着いた。チェックインをすると明るい感じの可愛らしいアジア系のお姉さんが受付をしてくれた。

“ようこそ!あなたのお部屋はこっちね!何かあったらなんでも言ってね!”

と実に人当たりが良い!カリフォルニアはやっぱりこういう人柄の気楽さがいい所だなぁ。そして部屋に入る。お!なかなか良い部屋じゃないか!電子レンジとキッチンも備え付けられてる。

さーて、荷物を出して一休みしたら昼飯でも食べに行くかね。と荷物を整理して外に出る。少し探索しているとスーパーと何件かレストランが並列しているエリアを発見し、無難に中華を選択してチャーハンをテイクアウト!

ホテルに戻って食事を済ませ、試験会場の下見をしようと受付のお姉さんに聞いてみると、シリコンバレーのIT企業マップが準備されていた。本当にIT関係者が多いんだなぁ。

“えっとCiscoね。ここからだと車で15分くらいね。”

出来れば電車とかで行きたいんだぜBaby!と伝えると

“最寄りの電車駅は車で10分ね。“

ガーン!しょうがないからタクシーの手配をお願いすると

“いいわ、朝8時前なら送って行ってあげるわ!帰りも電話してくれれば迎えに行くわよ!”

との大変ありがたいお言葉!えっと、ネームプレートを見るとSherryさん、Thanks a lot Sherry!I really appreciate it! と伝えて部屋に戻る。まさにFour Seasonsの名曲Sherryの曲調のようにポップで可愛らしい感じの人だな。(Four Seasonsは”Can’t take my eyes off you“<邦題:君の瞳に恋してる>のオリジナルとして有名なFrankie Valliが所属していたグループです。)

さーて、良いこともあったし部屋に籠って軽く勉強でもしようかね。と部屋に戻りノートPCを取り出して電源を、電源を刺さないと、、、で、で、

電源がねぇ!

やっっちったー!うーむ、確かビジネスセンターがあったはずだ!そこで勉強するしかないな。という訳でホテル内のビジネスセンターへ、流石はIT奴隷が多いだけあって誰も使っていない!そりゃそうですよね、ホテルのビジネスセンターでPC使うIT奴隷なんて電源を忘れるアホくらいですよね。まずは日本にメールをしたりニュースを見てみる。ライブドア事件がまだトップにあるんだなぁ、周りにもこの事件にショックを受けて連日

“ウレナイ~、シンヨウガイ~、ツイショウ~”と変な呪文を唱えてる人いるしなぁ。

結局ドキュメントを眺めるくらいしか出来ず、眠気が酷くなって来たので早々に切り上げる。今ここで寝たら時差ボケで明日起きれなくなるのは良く分かってるので、取りあえず外に出て散策してみる。何にもない!オフィス以外は本当に何にもない!昔住んでいたモントレーは観光地だったからやっぱり全然雰囲気が違うなぁ。結局つまらないのでスーパーで夕食を物色してホテルに戻る。明日の試験に備えてご飯を食べて早めに寝る。

2006年2月17日

朝6時起床。試験は8時15分という事なので朝ごはんを食べにホテルのロビーへ。ビュッフェ形式の朝食を食べてSherryを探す。受付の恰幅のよい女性に聞くと

Sherry! Sherry!!

とすんごい大声で呼び出してくれた。そしてSherryが2階から降りて来た。近くに居たから呼んだんじゃないんだ!大声出せば来ると思ったんだ!なかなかのビッグママだな…

そしてSherryにホテルの車でシスコまで送ってもらう。車中で話をしていると

“私もう2xになるんだけど”

と言うので(20前半でしたとだけ。)、もうって事は無いよ2xだなんて若いね!と言うと

“え!まさかあなた年上なの?年下だと思ってた!実は私の彼氏も年上なんだけど…”

とここから彼氏の愚痴が止まらない!いいですとも、いいですとも、いくらでも吐き出しておくれ。乗せて頂くのですからそれくらいはお役に立ちますとも!という訳で15分ほどでCiscoへ到着

“終わったら電話してね!”

とSherryは颯爽と去って行った。本当に助かります。帰りも彼氏の愚痴の続きだろうけどね!

さて、試験会場に到着!日本のオフィスとは桁違いの広さ!敷地何坪ですかこれ?まさにカリフォルニアドリームだ!CCIE受験のビルディングは決まっているので中に入ると受験者が5名ほどいる。R&S 2名、Security 1名、SP 1名、Voice 1名との事でダブルを目指してきているんだと話すと

“お前が?ホントかよ!すげーな!頑張れよ少年!”

俺は坊やなんかじゃない!と言ってもアジア人は若く見られるからしょうがない。更に自分はアジア人の中でも若く見られるからよりしょうがない。とほどなく年配の白人の方とアジア系の方がバインダーを持って登場!“皆CCIE受験者かい?”と周りが一斉に立ち上がる。何でもアジア系の方はVoice担当らしく、ダブルプロクタ制度が導入されていた。“CCIE初受験の人は?”と聞かれると誰も手を上げない。“Ok, please follow us guys!”という訳でそのまま試験会場へ案内される。

流石は本拠地のラボ会場、えらく広い!日本とは大違いだ!という訳で各自席番号を割振られる。着席して問題が入っているバインダーを確認。ここまで来るだけでも大変だったなぁ、さてさてどんな問題なのかと目を通す。

開始3分で涙がこぼれないように上を向く

“今までいくら払ったと思ってるんですか!もうやめてください!”という気分(どんな状況だ)。それにしても遠い、遠すぎる。。。何とか理解しようと構成図を自分なりに書いて見るけど、内容がよく理解できないので書けないという最悪のパターン!レベルが違いすぎてお話にならない。問題文から

私の戦闘力は530000です。

と言われた気分。こっちは仮にライフルを持っていたとしても戦闘力5くらいのゴミなのに。。。

とは言えしょうがないのでIP Phoneのレジストから始めて行く。DHCP、VLANとインフラを整えて行くけど一部の電話機が全くレジスト出来ない!Voiceの試験で電話機がレジストしないというのは、これすなわち死を意味する。なのでもう死んでいる状態。ここまでで既に1時間くらい使ってしまう。CMEに進むも意味がさっぱり分からない問題がチラホラ。基本的なレジストと内線通話はOKだけど、細かい要件はもうお手上げ状態。“Ok guys, please start saving your configuration, we are going to lunch after 5 minute!”という訳でランチへ。

ラボ会場から食堂まで歩いて移動する。そしてプロクタからチケットをもらいビュッフェ形式で好きなものを取っていくようだ。また食堂も凄く広い!でも選択肢がピザくらいしかないなぁ。という訳でピザとサラダとジュースを取ってレジでチケットを渡す。食堂の一角をCCIE受験者が陣取って食事をする。ここで皆さんに知って欲しいのは、

“このピザ!カッチカチやぞ!”

って事です。“いいかい?CCIEランチに希望はないんだよ?”と改めて教えてもらう。あ、そうだ!固いものを噛んでる時は頭が冴えると聞いた事があるぞ!という訳で試験内容に頭を巡らしてみるがやっぱり全く分からない(当たり前)。周りの受験者も面持が重くてあんまり喋る感じではない。何気に他にもピザに苦戦している人が居る中で、このサラダは名称をクサに変更だなと思っていると、プロクタが“Voiceはどんな調子だい?”と聞いてきた。素直に難し過ぎて地獄に居る気分ですよと伝えると“どこまで進んだ?外線確認はした?Gatewayは?”とやたら具体的に聞いてくるし、こっちの話も聞いてくれる。日本の#/!8&1_?違いだ!(一部音声が乱れました。)後で知ったのですが、彼はVoiceのProgram Managerで有名な方だったようです。

という訳で午後の部開始!Gatewayのセクションに入るがこれまた上手くいかない。もう14:30で残り時間が2時間くらい、お先が真っ暗ですよこれ。と思ってプロクタに泣きつくと、“ちょっと見せてご覧”と言って何と画面をチェックし始めた!“これはね、こう確認をやるんだよ”と相当惨めに思われたのか1つだけトラブル解決方法を教えてくれた!Thank you sooo much!と伝えてCall Routingへ進む。やっぱり日本の*^|!2&”?違いだ!(度々申し訳ありません。)しかし次で気が付いた。なるほど、さっきのを手ほどきしても問題なかったわけか。。。Call Routingは読んだだけでも難しかったけど、実際に設定するのは更に厳しい事を実感する。PartitionもCSSも必要数が見えてない時点でOUTだなこりゃ。もう単純なやつだけに絞って設定する。

そしてCAC、これはサービス問題としか思えない内容。続いてHAだけど基本的な所しか分からない、時間が無いので続くMedia Resource、QoS、Voice Mailも分かるところだけに集中して取り掛かる。何とかUnityに接続出来たことを確認して細かい設定は気に掛ける余裕もなし!続くCRSとCCM Appliは意味がさっぱり分からずに放置する。そして設定を保存して外線も1拠点からしか殆ど通らず情けなさを身に染みていると“Last 5 minute! Please start saving your configuration!”という訳で哀愁のwrを繰り返して終了。

そしてタイムアップ!帰り際にプロクタに“Thanks for taking the exam! Please keep on trying!”と言われて勿論さ!と虚勢をはってラボルームを後にする。(因みにkeep tryingではなくkeep on tryingというのは“諦めないで!”というニュアンスが含まれてます。)

さて入口の所にIP Phoneがあるけど、軽いIP Phone恐怖症になっていたので震える手でホテルへ電話する。しばらくするとホテルの車に乗ってSherryが迎えに来てくれた。

“試験はどうだった?”と聞かれたので無言で首を振る。

“残念ね!でもkeep on trying! Yoshi!”と励まされる。

“その試験って何個あるの?”と言うので全部で5個あると伝えると(※2006年当時)

“じゃあYoshiも5個取るわけ?”と仰天発言をするので、それは世界で数人しかいないからな~。どうかな~。とウダウダした回答をしていると

“私が聞いてるのは、取るの?取らないの?って事だけよ!”

と言われてしまい、な、なーに言ってんだよ!取るに決まってるじゃないか!任せとけっての!!と引きつりながら虚勢を張って言うと、“OK!”と何故かとても満足気な顔をしていた。カッコイイなSherry!流石はCalifornia Girlだ!

そのままホテルに戻るかと思ったがSherryが“どこか行きたいところない?”と聞いてきたので、そう言えばお土産を何も買っていない事に気がづいた!サンノゼ空港には何もなさそうだったし、何処かお土産が買える所に行きたいと言うと、“じゃあ近くにショッピングセンターがあるからそこにドロップしてあげるわ!”とSherryよ仕事は大丈夫なのかい?と聞くと“今日はおばさんがいるから少し遅れるくらい大丈夫!”あの恰幅の良い人はSherryのおばさんだったのか!どうやら家族の手伝い的に働いているようだ。そしてショッピングセンターまでの20分ほどは恒例の彼氏の愚痴大会となったのは言うまでもない。

ショッピングセンターで降ろしてもらい2時間後に同じ場所で拾ってもらう約束をして中を散策。色々物色をして無難なお土産と認識してもらえるであろうアイテムを集める。そして夕食を取るためにレストランへ入り、ノートを取り出して試験問題を纏めて見ようとするが全く出てこない。。。ぎゃふん!としか言いようがない。構成図くらいは書いて見るけど本当に正しいのかどうかも疑わしい。そして2時間経ったので待ち合わせ場所で迎えて貰い、帰り道も彼氏の<以下略> さて、ホテルに着いてビジネスセンターでPCを確認するけど合否メールは来ていない。まぁ、見るまでもなく不合格なのは確かだから、そんなに慌てなくてもいいか。と言う訳で明日のフライトに遅れないようさっそうと寝ることに。

2006年2月18日

朝5時半に起床。再びメールを確認すると合否メールが来ている。Web上で確認するとやっぱり

“Fail”

の文字が。。。分かり切っていたことなのでスコアレポートを見てみる。トータルで40点くらい。とは言えプロクタに助けて貰わなかったら、下手したら20点台だったろうなぁ。。。

ホテルでチェックアウトをして空港へタクシーで向かう。流石に忙しい時間帯らしくSherryも“今日は送れなくてごめんね!”と言うので謝る必要など何一つないよ、今回は本当にありがとう!と昨日ショッピングセンターで買ったお礼の品(大したもんじゃないです、チョコレートクッキーです。)を渡す。“ありがとう!引き続き頑張って!合格してね!”というので、そっちも彼氏と仲良くね!と伝えると“頑張ってみるわ!色々聞いてくれてありがとう!”と握手をし軽いハグをして別れる。(アメリカ人ですから!)本当にありがとうSherry!

空港に着きチェックインをする。荷物は殆どないのでそのままゲートへ直行。機内でこのメモ書きを書きながら次回の施策について考える。

“つまりは単純に俺には経験が足りんのだな、電話を鳴らして、鳴らして、鳴らしまくった経験がなっ!” (鳴らすだけではダメです。)

はぁ、会社でVoice系の仕事させて貰えんかなぁ。

次回に向けて:

相当なスキル不足が露呈してしまったのでどのように穴埋めするか?が課題ですね。
GUIが多く厳しいですが次回までにはもう少し設定スピードも上げないといけないです。