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CCIE 都市伝説5選

よくCCIEで都市伝説と噂される事について書いて見ます。

ITインフラ業界において最高峰の資格とよく言われるこのCCIEですが色々な都市伝説が付きまといます。

良く耳にする事項をCCIEを取得してからの10年間の自分自身の経験を基に5つ取り上げてみました。

1.年収1千万を超える!

これは本当に良く言われますね。果たして本当に1千万パワーを手にする事が出来るのでしょうか?一番皆さんが気になる所じゃないでしょうか?

実際は“日本ではただCCIEを持っているだけでは難しい”です。アメリカだと未だに1千万はよくあるようですが。

これだけ聞くと、“なぁ~んだ、じゃあ止めた!”と思う人も居るかと思います。ただ、1千万に近い数値を出すことは可能です。事実私はCCIEを取得したのは27歳で業界に入って3年目の時でしたが、取得以降はありがたい事に年収が800万を下回るような事は無いです。当時はCCIE取得者数が現在の半分以下でしたし、加えてきちんと会社の了承を得た上で副業もしていました。

あくまで個人のケースですが1千万を20代で超えた時も実際ありましたので、必ずしも嘘ではないです。ただ、私は英語が出来るのでそのプラスαの要素もありますし、そう言った副業をするようなコネクションも運良く持っていたと言うのもあります。もちろん、その半面では察して下さると幸いですが大分投資もしています。

と言う事で繰り返しになりますが、“CCIEを持っています!だから1千万ください!”これはなかなか通用しないと言う事です。CCIEというネームバリューを如何に利用するか?これが大事になります。私は一度CCIE5冠が世界に20人くらいなんだぞと売り込んで、ブランド好きなお金持ち社長から1700万パワーの契約を取った事もあります。まぁその分、色々大変でしたけどね。

周りの知人でもCCIEで1千万超えている人は何人もいますし、やはり皆さん上手く活用されていますので、

要は“馬鹿と鋏は使いよう”と言う事です。

 

2.CCIEは神だと祭り上げられる?

これは確かにありますね。何処に行ってもとにかく凄い人!と言うような対応をして頂けます。

ただ、過剰な期待をされているのも事実です。“RFCの番号を言っただけで内容が全部出てくるんですよね!?”とか“Wireshark使わなくてもSwitchのLED見ればパケット解析出来るんですよね?”とか“自宅にプチDCがあるんですよね?”とか“OIDはすぐ出てくるんですよね?”くらいに思われてしまう場合もあります。勿論そんな事はありませんし、そんな風になりたくもありません。

またトラブルがあると真っ先に聞かれる宛先になるので、仕事でのプレッシャーが格段に上がりますし、減点方式の評価になるのでミスをすると普通のエンジニアの3倍速で評価が下がります。人間ですのでミスは勿論しますから、フォローで挽回しないといけません。良い面も悪い面もありますね。

 

3.問題が意味不明過ぎて実務で役に立たない

良く議論される所でもありますね。個人的にもよく仕事中の会話の中で、“そんな、CCIEの問題じゃないんですから!”と言うような突っ込みをする事もありますので、それだけ世間的に認知されている話なのでしょう。確かに意味不明な機能の問題が多々あるので、そこだけをピンポイントで見ると役に立ちません。

CCIEで問われるのは、“そんな意味不明な要求が来た場合でも対処できるのがエキスパート!”と言う事だと思ってます。意味不明な構成した実環境なんて山の様に見てきましたし、お客様にそれがいかに恐ろしい構成であるかをお伝えする場合も、

“これを使用すれば確かに実現できます、でもこんなリスクになり得るんです!”と言う事を説得力を持ってお伝えする事が出来るのも事実です。

また、こんなの絶対に使わないよなぁ、と思っていた機能を現実で使用する事になった例は結構あります。“お前がCCIE取ってるからそういう事言うんじゃないのか?”と思われるかもしれませんが、事実として無茶な要求なんていくらでもあります。そして、“止めた方が良いですよこんな機能を使うのは!運用が泣きます!”と逆提案する事になるのです。

 

4.CCIEの勉強をするとプライベートが無くなる?

ハッキリ言ってそんな事はありません。

“CCIEとは己の命の全てをぶつけるもの!ゆえに一切の欲求は捨てるべし!” のような“武士かよ!” 的な事を良く言われるので、そのような話が散見されるのでしょう。

私は妻子がある身ですがCCIE勉強中も普通に休みます。休日は子供と遊んでますし、平日も帰宅すれば子供と遊んだり妻と会話をしたりして、プライベート時間は大事にした後に勉強しています。友達に会ったり趣味の時間も可能な限り取りますし、勉強するよりはそういう時間の方を優先しています。

これは初めのRouting and Switching勉強中に気付いたのですが、そもそも人間そんなに長時間は、質の良い勉強が出来る集中力が続かないです。周りに迷惑かけていると心のどこかで思うと、変なプレッシャーになって落ち着かないですしね。

やはり心身ともに充実した状態でないと勉強に身が入らないので、プライベートを極端に割くような勉強法は私には合わないと言うのが一番の理由になります。更に私はちょっとでも体調が優れないと感じる時は、極力勉強しないようにしています。ONとOFFのメリハリを付けるのが何よりも大事です。

ですのでこれは“プライベートが無くなってしまってストレスになるような場合は、そのやり方は非効率なのでやめましょう!”と言うのが私の意見です。

 

5.英語が出来ないと取得不可能?

留学経験者の私が言っても説得力無いですが、これは大嘘です!

事実CCIE 6冠王の為久さんは英語が大の苦手と公言していらっしゃいますし、英語が苦手なCCIEホルダーの方は良くお見かけします。中には“外人さんを見るとつい目を逸らしちゃいますよ。”という人までいるくらいです。

結局は“英語を読むことに慣れればいい!”この1点のみです。

CCIEの問題文も長文では無いので、CCOのドキュメントを読めるレベルになれば何の問題もありません。

 

番外編:CCIEを持っていると女性にモテる?

一体全体何がどうなってそのような思考に至ったのか全く理解できないのですが、何故か今まで何回か聞かれたことがあるので番外編として。

言わせて頂ければ、“そんな事は絶っっっっ対にあり得ない!むしろモテなくなる!”です。

そもそも、一般女性はCCIEなんて誰も知りません。たまに飲みの席で女性にロゴ入り名刺を見せて一生懸命にCCIEを説明して“何か凄いんですね~!”と言われて喜ぶ人もいますけどね。年収1千万いく可能性が上がるんだよ~とか、食いっぱぐれないんだよ~とか言った方がモテるかもしれません。

では同じ業界の女性にはどうか?残念ながら取得しての10年間で今まで一度も女性から“CCIEなんですか?素敵!カッコイイ!” 的な事を言われたことはありません。ただでさえ、女性が少ない業界です。主催元のシスコ社内ならまだ理解あるのかもしれませんが、一般的には稀に女性エンジニアの方とお会いして話をしてもモテるどころか、“え?やっぱり休日とかも一日中ずっと機械触ってるんですか?”とむしろ敬遠される事が多いような気がします。

ましてやCCIEマルチホルダーになると、それこそもうエイリアン級の扱いです。技術に妥協を一切許さない怖い人!”のような烙印を押されるので、若い女性エンジニアから順に敬遠される傾向にあります。以前に自由席とは名ばかりの“一度席順が決まったら固定席になる”という良くある環境のプロジェクトに移った日に、隣に座っていた別プロジェクトの若手女性エンジニアが、次の日の朝に出社したら露骨に違う席に座っていた事があり、後で周りから“岡山さんに何か突っ込まれたら怖いって思ったそうですよ。”と言われた事があるくらいです。別プロジェクトだったので特に話をした事もなかったんですけどね、、、

更にCCIE何て持ってしまうと任されるのはオジサンとしか接点がないようなポジション!若い子の面倒は若い子が見るのが慣例ですし、女性でバリバリのエンジニアと言う方は更に少ないですからね。実際に私は女性とやり取りをするポジションのプロジェクトはCCIEを取得してから1回くらいしか経験ありません。10年間で4ヶ月程度という超短期間ですので、モテるとか以前の問題ですね。

なので“CCIEを取得するとモテるどころか女性との縁がさらに遠のく!”という悲しい資格だと個人的には思います。業界内での恋愛を望むのであれば、CCIE取得前に恋人を見つける事をお勧めします!

※弊社では女性エンジニアも大歓迎してますよ~!と無駄に言って見たりして、、、

如何でしたでしょうか?CCIEはとにかく難しい資格!という噂が先行し過ぎてこういった都市伝説が広まっているのだと思います。他のJNCIE、CWNE、MCSE、RHCA、VCAP、Oracle Platinumではこんな噂話を聞いた事は無いので、CCIEと言う試験の特異性が伺えますね!

以上CCIE都市伝説5選でした!

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