2008年5月 ※当時のメモを元に2015年6月に作成しています。

前回の受験で発生した“消えたスコアレポートの謎を追え!”からスタートしなくてはならなかった。なので今回の前半部分は探偵物語になります。(嘘なので騙されないでください。)

とにかくCisco Certification & Communities Onlineへスパムメールを送りつける。しかし、しばらくのやりとりの後はずっとNo Replyだ。完全にシカトを決め込まれている!うーむ、全くこれでは次回の受験に踏み切れないぞ!一体どうすれば良いんだろうか…まぁ今度のKazuさんと荻窪さんとの“非シスコ社員で3冠以上ナイト”という異常者の集会で愚痴りまくってやる!

という訳で飲み会の席、この話をするとKazuさんが“それならCCIEのボスに聞いてみたらどうですか?面識ないならフォローしておきますよ。”とのお言葉!なるほど、しかし面識もまるで無いのに大丈夫だろうか??という不安をよそにメールで連絡をさせて頂く。すると、お会いして頂けるとのありがたいご回答を下さった!という訳でミッドタウンでCCIE 5冠!シスコジャパン最後の砦と謳われるボスにお会いする事になりました。

面会当日。早めにミッドタウンの1Fで待ち伏せる。流石に緊張するなぁ~。周りからの話しか聞いたことないからどんな方なのか?と思っていると、“今晩は!”と見るからに堅気ではない感じの方が話しかけてきた。いやいや、確かに受験費用に大分使ってますけどサラ金に手を出したりして無いですし、マグロ漁船に乗るほどじゃないんですし、いくらアメリカ帰りとは言っても危ない物を流すルートなんか持ってませんよダンナ~と思っていると、“どうもボスです”と言われる。え!この人が!これはまさにボスの風格だ、ここまでの威厳をお持ちだとは!うーむ、お忙しいでしょうに突然こんな事でお会いして頂いて申し訳ありませんでした。

取りあえず直談判をさせて頂いて、“それはあり得ないね、サポートの方に連絡するよう言っておくよ。”との頼もしいお言葉が!

ボース!ボーーース!ボーーーーース!

とBruce SpringsteenのBorn in the U.S.Aがバックに流れてくるくらいの頼もしさ!あざっす!その後も色々お話をさせて頂いて、大変面白いお話を色々と聞かせて頂きました。本当にありがとうございました!さてさて、どういう反応が返ってくるのだろうか?

しばらくすると返信が来た!やっとスコアレポートを基に解析が出来るのか?と内容を見ると、“次回の受験料を無料にしますので、再度受験してください。”と、

何かやらかしやがったな!

冗談じゃないぞ!結局解析が出来ないじゃないか!受験料が無料なのはありがたいのは確かなんですけどね、渡航費と宿泊費も会社としては負担なんですよ、、、まぁしょうがない。ボスにも“早く追い付いて来いよ!”と励ましのお言葉を頂いたし、お手数もお掛けしてしまったからやるしかないな!合格をして恩返しをするのだ!

さてとブリュッセルで予約をするか、相変わらずのタクラマカン砂漠状態だ!今度こそカーリマンに!あ、でもスーツを着ていかないとダメかな?(はい、世代ネタです。)今回はGWなので受験してそのまま観光をしよう!受験して次の日は水の都ブリュージュへ行ってみることに!なので絶対に負けられない!Failを背負っての哀愁の観光はもう御免だ!

という訳で受験に関しては前回と全く同じ内容で予約をする。Holiday INNで8千円なのも変わらない。Yahooで格安航空券を探して今回はFinnAirで12万くらい!試験代は0円だし渡航費と宿泊費は会社の費用として出して頂く。引き続き新たなMDS案件も取れましたしね。

2008年5月4日

成田空港からまずはフィンランドはヘルシンキ空港へ向けて出発!今回はフィクサーやI’m not thereを観たりして過ごす。フィクサーは良いとして、I’m not thereは飛行機で頭がボーっとしているのに見る映画じゃないなぁ。結局難解すぎて途中でやめてしまった。Bob Dylan好きでも中々つらいもんがあった。高校の時はずっとDylanの詩集を読んでいた時期があったけど、今読んだらまた面白いんだろうな。と不完全燃焼気味になってしまったので、至高の名曲Like a Rolling Stoneをリピートしながら眠ることにする。How does it feel♪ When you fail the exam♪っておい!

ヘルシンキ空港に到着するとそこらじゅうがムーミンだらけだ。

ムーミンと言えば男子はスナフキン、女子はミーという永遠の2大キャラクターを生み出している。作者自身は画家になりたかったという話を聞いたことがあるけど、こんなに世代を超えて愛され続ける作品を生み出せたのだから素晴らしいことです。スナフキンのように生きたいと思う男子は多かったんじゃなかろうか?大学時代からの親友も進路の話を真面目に皆でしてた時に、“あのさ、旅人って職業ってどうかな?スナフキンみたいなさ。”と真顔で言って、“旅人は職業じゃねー!”と一斉に突っ込まれていたくらいだ。まぁ何の迷いも無くロックスターと言っていた自分も良い勝負だけど。

さて、1時間くらいのトランジットを経由して到着!夜の21時に到着する。そしてまた税関を出てすぐの所にスーパーがあるので、朝食にするバナナとマフィン、そしてサンドウィッチと水を購入してシャトルバス乗り場へ向かう。ホテルが15分おきにシャトルバスを運行しているので大変ありがたい。

ホテルに着いてチェックインをする。部屋は8千円としたら大分良い!前回同様22時なので、軽く腹ごしらえしてそのまま寝ることにする。

2008年5月5日

朝6時起床。昨日かって置いたバナナとマフィンを頬張りいざ出陣!今回のオープニングは日本CCIEのボスに敬意を表してボス繋がりという事で、Bruce SpringsteenのBorn to Runを選択する!まぁ、バイクは乗らないんですけどね。

さて、試験会場に到着!受験者が11名くらい。R&S 6名、Security 1名、SP2名、Voice 1名、Storage 1名という感じ。アジア系は自分一人だけ。さてさて、あのプロクタ野郎はどんな顔で現れるかな?と待っていると、“CCIE受験者は?”と白人プロクタが2名やって来たけど、来たんだけど、

全然違う人達だ!

2名とも違う!前の人たちはあの事件で移動させられたりしたのだろうか?まぁそれは無いんだろうけど、一気に2名がこの2ヶ月半で変わっているという事は何かがあったのだろう。もしかしたら、あの日消えるレポート体験をしたのは自分一人だけではないのかもしれんなぁ、、、クワバラ、クワバラ

さて、各自点呼されてIDを見せる。そして、“君がCCIE Storage受験者?”とプロクタに言われると、前回同様に周りの受験者がザワつく、“マジで?Storage何て受ける奴いんの?”という心の声がビシバシ聞こえてくる。再度周囲の注目を一斉に集めてしまう。臆することなく堂々とそうですと告げてサインをする。さて“Please follow us guys!”という訳でそのまま試験会場へ案内される。

エレベータで上へ行き試験会場へ向かう途中にラックがガラス張りで何本か並んでいる。ここにある機材を席がある部屋から設定して行くとのこと。そしてドリンクがある部屋を案内され、最後に試験部屋へ。さてさて、問題の入ったバインダーは席に置いてある。

そして試験スタート!開始の合図と同時にバインダーを開いて接続構成を図に落とし込んでいく。Zone、VSAN、FC Domain、FC Port、Server、Storage、IVR、FCIP、iSCSI、Security、FICONとお約束の自分構成図を書き出してみる。大体20分くらいで終わらせて設定を開始!

まずはConnectivityから始めて行く。とにかく情報をコマンドで採取するしか方法がないので、show flogi databaseを多用しながら、FC Domainを構築していく。もう俺には水の都が待っているんだ!とDevice ManagerとCLIを使い分けながら殆どの設定を一気に片づける。今回はコネクションでエラーが出る事もなく、順調な滑り出しだ!これは合格の予感がするぞ!しかし、やはりIP Servicesで詰まる。これはプロクタに確認しなくては。さてさて、新プロクタさんのお手並み拝見と行きますかねぇ。(お前は何様だ!)

さてプロクタに質問をすると、“では質問内容はこういうことだね?確認をするので待っていてくれ。”との回答を頂く。

こやつ!出来るな!

素直にサポートに徹しようとしてくれる。これだよ、これなんだよ、これぞ俺の求めているプロクタだぜ!(だから何者なんだお前は!)そしてジェダイ・マスターからのありがたいお告げを頂戴し、内容が大分クリアになった所で先へ進んでいく。今回はIP Servicesを先に終わらせて後のFC Security、QoS、FICON、Diagnostics、Switch Management、Intelligent Servicesとあらかた片づけた。ただ、FC Securityで一部エラーが出てしまうので、これを注力しなくてはという所で、“Ok guys, please start saving your configuration, we are going to lunch after 5 minute!”という訳でランチへ。

ラボ会場から1Fの食堂まで移動する。そしてプロクタからチケットをもらいビュッフェ形式で好きなものを取っていく。今回もシェフがその場で焼いてくれるステーキを選択!繰り返しになりますが、ベスト・オブ・CCIEランチだ!このランチも今日で最後かな~と思いながら食べる。プロクタが“合格は出来そうかい?”と聞いてきたので、大分手ごたえは良いですよと伝えると“おお!それは良かった!CCIE Storageは受験者が少ないから、まだ来たばかりだし勝手が分からない所もあるんだ。”との事だ。まぁ、そりゃそうですよね~。情報全くないですしね~。なんて話をしていたら、プロクタの隣にいたVoice受験者が突然声を上げて泣き出した!“どうした!大丈夫か?”とプロクタが声をかける。皆も何事か?と一斉に視線を送る!“すみません、家族が長い間サポートしてくれているのに合格できそうもないので、つい”そしてプロクタが肩を叩いて励ましていた。周りも分かる分かるという表情で頷いている。ここで、

マジで?俺なんて今日受かれば5個目だもんっね~~~!

何て言ったらきっと刺される、いやゴルゴ13に依頼されてしまう、もしくは名前を書いたら死ぬノートに考えうる悲惨な死に方を44ページ書かれた上で、最後に名前を書かれるだろうから死んでも言えないけど、自分のやっている事を客観的にみてゾッとした瞬間でした。やっぱり部下含めて他人には薦められないな、最低3個は取れよ!何て。気を付けないと。そしてVoice受験者に、大丈夫だよ頑張っていれば合格できるさ、前に向かっているわけだからな!と伝えると、

“ありがとう、君みたいな少年でも頑張っているんだから、落ち込んでたらダメだね。”と、

…この野郎、死のノートに44ぺージ<以下略>!!でもまぁ、ステーキのうまさとご家族に免じて許してやろう、うむ美味し!

さて、ランチタイムが終了して試験部屋に戻り午後の部開始!残りは恒例の確認タイムだ!ZoneもZonesetもIVRもshowの出力結果で全く問題ないし、先ほどのSecurity問題も完了した!大分勝利に近づいているであろうて。ただまぁ、前回の点数が全然分からないから、どこがどう出来たのかが心もとない所ではあるけれど、手応えは大分良いというのは事実だ!“Last 5 minute! Please start saving your configuration!”という訳でcopy run staを繰り返して終了。

そしてタイムアップ!これは勝っただろう!と思うけど前回との比較が出来ないから正直不安だ。あの後も色々とサポートしてくれたプロクタにお礼を言って部屋を後にする。例によって休憩コーナーでジュースとリンゴとバナナを頂戴してビルを後にする。そしてホテルに戻ってメールをチェックするけどまだ来ていない。部屋に戻って明日の旅行も踏まえて買ってあった夕飯を食べながら、やたら眠くなってきたので寝る事にする。

2008年5月6日

朝6時起床。バナナとリンゴを食べながらメールをチェックしても合否メールは来ていない。電車に乗るためにチェックアウトをして空しき無人駅であるDiegemへ。そしてブリュッセルで一旦降りてから一路ブリュージュへと向かう。所要時間は1時間くらいで、どんどん田園風景が広がっていく。実に爽快な景色で心が洗われる感じだ。水の都はどんなところだろう?そして試験の結果はどうだったんだろう?(結局は気になっている。)

そしてブリュージュへ到着!駅からホテルへ向かう。石畳の道が続いて実に風情があるなぁ、

それに、

あっっっつい!

湿気はないけど日なたは日差しが強い!シドニーも凄かったけど、ここも中々の暑さだ!まぁ自分は超暑がりなのであまり参考にはならないかもしれないですけどね。何せデータセンターやラボルームでも一人半袖だったりするんで、“あの人、頭おかしいんじゃない?”と周りに言われることもあるけど、

おかしいのは俺の頭じゃない!体だ!

とここで強く言っておきたい。(どちらにせよ、何かが変なのでしょう。)とそんな熱い熱い石畳の道を歩いてホテルに到着!このホテルのキャッチコピーに“当ホテルよりいいホテルは、なかなか無いホテルです。”的な、主張が強いのか弱いのか!という面白い書き方だったのが印象的だった。恐らく翻訳にしくじったんでしょうな。でも部屋の中はとても良い感じだ!これで一泊1万は安いな!でも熱が籠っているので窓を開けないと厳しい。何せ体がおかしいもんで!(もう、いいって。)

そして一休みしながらもネットに繋いでメールを確認する。来ているな、合否メールがよぉ!これから俺は気分よく堪能するんだよ水の都さんをよ~!だから邪魔するな!Passって言え!Say Pass!

“Pass”

BO KU WA SHI NI MA SHEEEEEEN!(※僕は死にません。)やり遂げた、やり遂げたんだぁ!不可能と言われた(何時?何処で?誰が?)シスコジャパン社外でのCCIE 5冠を達成したんだ!嬉しい!素直に嬉しいぞ!そうだ、日本に、日本に連絡をしよう!と携帯電話を取り出して国際通話をしようとするけど、指が震えていてボタンが押せない。こんな状態になるまで自覚症状が無いとは恐ろしい!しょうがない、水野みや子さんをたっぷりと堪能して癒されることにするか。(ただの変換ミスです。深い意味はありません。)

という訳でこの2008年5月の時点ではこれ以上のCCIEは存在しないので、CCIEという名の孤独な自分との闘いは幕を閉じた!ここまで色々な人に出会い、迷惑をかけ、助けられ、喜ばれ、面白がられ、また恐らくは逆に、嫌がられ、疎まれ、と悲喜こもごもあったけど、最終的には面白かった!CCIEが何時か意味のない物になったとしても、こういう体験を出来たことは自分の人生にとっては非常に意味のあるものになるでしょう!これに固執せずに色々な経験を積んで行く所存です!皆様本当にありがとうございました!

第5部完

To be continued…?