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CCIE Voice 受験記 2回目

2006年7月 ※当時のメモを元に2015年6月に作成しています。

前回の惨劇から4ヶ月半が経ち、修行に次ぐ修行を繰り返してきた。何よりも大きいのは転職をしたって事かな?結局前職ではVoice系の案件には回してもらえず、契約社員だったから契約終了に合わせて4月から別会社へ移動したわけなんだけど、今じゃ俺もバリバリのVoice系って感じ?え?世間的に非常識?それ、俺の常識だから。(きちんと会社と話し合った上でお互いの合意の上で契約終了とする事になりました。) つってもさ、新しい会社は小人数の割には結構CCIEの人が何人も居るような会社でさ、目に見えないプレッシャーがパネェって感じ?(ええ、もう止めます。)

加えて、この間にめでたい事があった。何と荻窪さんがCCIE Service Providerに合格されたのだ!!見事3冠王となられる偉業を達成!凄いなぁ、あっしはまだまだ先が遠そうですよ先生、、、

さーて、今度もやっぱりサンノゼかな?時差は辛いけど値段的には安いしなぁ。まぁ小さい会社なので補助は合格時の試験代のみだけど、受かればいいのさ♪ さーて、サンノゼ、サンノゼ、サンノゼで受験っと、、、

空きがねぇよ!

そうか、近々CCIE Voiceはバージョンが変更になるから世界中の受験者が集中しているのか、

このチキン野郎共め!(お前もな。)

結局空いているのはブリュッセルのみか。しょうがない、あのガレージのカリスマ・CCIEトリプルホルダーによるサイトに情報が載っていたはずだ!というか、そこにしか情報が載っていないのでこのサイトが無かったら受験厳しいですぞシスコさん!と言う訳でブリュッセルで予約するとしよう。ガレージ兵頭さん、本当にありがとうございます。でもこんな狂気の沙汰が実行できてしまうので実に迷惑です!(本当に貴重な情報ありがとうございます。)

例によってYahooで格安航空券を探しまくる。カリスマのようにJAL何て絶対無理!ブリュッセルへは3日以上滞在でCathay Pacific Airwaysで12万というのが最安か。経路が成田>香港>ロンドン>ブリュッセルと結構大変だけどしょうがない。ホテルはカリスマ情報によるとディーゲムのNHホテルがシスコまで直結していてお勧めだけど、気になるお値段はというと、、、1泊3万!!そりゃ無理だ!という訳でシスコまで徒歩10分くらいという近場のGolden Tulip Brussels Airportを予約する事に。ここなら1泊1万円と実にリーズナブル!3泊するから3万円也!ホテルに空港からの行き方を問い合わせると、その日は午後からじゃないとシャトルバスが無いから空港に着いたら電話してくれれば迎えに行くとの事。よし!これで決まりだ!ラボ代の16万がサポートされるかどうかは自分次第!

2006年7月6日

荷物は極力減らしたいので自宅のPCとノートPCにVMwareを入れてCCMとUnityをインストールしておく。IPexpertのリモートラボも予約したので現地でも何処でも勉強出来るはず!何せ香港でのトランジットで4時間も待たないといけないから暇つぶしにもなるし!お金を犠牲にするか時間を犠牲にするか?でも両方を出来るだけバランスよく使う事に集中しなければならないのが凡人の辛いところですなぁ。あ、電源は当然忘れないようにしないと全てが水泡と帰すので要注意と。

そして成田空港から香港へ向けて出発!香港空港に着いたのが22時くらいで、ここから夜中の2時まで待たないと行けない。香港の空港はトランジットだけあって免税店を含めブランドショップがずらりと並んでいる!しかし、たまにミナミの帝王みたいな人も見かけるなぁ。さて、機内食がそんなたいして出なかったので小腹が空いてきた。せっかく本場なのでエビワンタン麺を食すことにした。うむ、うまし!やはり本場は違うなぁ。ブリュッセルのランチはどんなんかなぁ?

香港を出発してヒースロー空港に到着。ここのトランジットでも2時間くらいの余裕がある。次はKLMでブリュッセル空港まで向かうことになる。ヒースローは実にセキュリティが厳しい。トランジットで荷物検査が2回もあった。荷物はバック1つだけにしておいて良かった~。そうでなかったら偉い時間取られるところだった。

そしてKLMのゲートへ到着してブリュッセル空港行きの便を待つけど、天気が悪く遅延が発生しているそうな。しょうがないので待っていると近くの喫茶店で流れている日本でもお馴染みのSugar Baby Loveに合わせて小さな女の子が踊っている。流石はロンドン!身近に年代関係なく良質なポップミュージックが流れているのが良い所だ!その後もCome on EileenI’ve never been to meなんかが流れてずっと女の子が踊ってお父さんが微笑んでいた。実に良い光景だなぁ。さて2時間ほど遅れて出発!一路ブリュッセルへ!フライトの時間は大体1時間くらい。

ブリュッセル空港に到着して税関を通る。現地時刻は午前11時くらい、早速ホテルに電話を入れると迎えに行くからタクシー乗り場に居てくれとのこと。空港でサインに従い下に降りてタクシー乗り場へ。ブリュッセルのタクシーはベンツがやたら多い!ここではそんなに高級車ではないんだなぁ。と思っているとバスが来たのでホテルへ向かう。ホテルまでは高速を通って大体20分くらいで到着。

そしてホテルのチェックインを済ませる。受付はクールビューティーな感じの白人のお姉さんが対応してくれた。“今日は終日お出かけですか?”と言われたので、いや部屋にいると思います。と伝えると “はぁ” とため息をついて、“隣がちょっとうるさいかも知れないから、何かあったら言って下さい”とのこと。何だろ?と思いながら部屋に着いてリラックス。1万円としては可もなく不可も無しな部屋!疲れたので一眠りするか。と小一時間ほど眠る。

少し体も軽くなったので現地視察へ向かうとするか。ホテルを出て地図通りにCiscoを探して歩く。しっかし、何にもない所だなこりゃ!

サンノゼも無かったけどここはもっと酷いなぁ。一面更地で富士通、DHL、そしてCiscoしかない。

だからCisco機器が送られてくると必ずDHLなのか?あとはNHホテルと無人駅があるのみ!スーパーはおろか小売店すらないとは。。。え?まてよ!じゃあ晩飯はどうしたらいいんだ!ホテルに帰って確認してみるか、Ciscoへの行き方も分かったし。そしてホテルに戻って受付のお姉さんに聞いてみると“ホテル内の食堂か、空港まで戻って空港内で食べるかですね。”とのこと。ホテル内の食堂は値段設定が高めなので空港に行くとしますか。

部屋に戻り、IPexpertのリモートラボも借りているし明日に備えて確認出来ることはやっておこう!とノートPCを開いてVPNでリモートラボに接続。WiFiが1日千円くらい掛かるけどしょうがない。

さーてと、Gatekeeperはやっぱり “Oh” ちゃんと確認 “Aha” しておかないと “God!!”

何だ?何だ?さっきから隣の部屋からセクシーな声が聞こえてくるけど?まぁいいや、とにかく勉強しないと。

Gatekeeperは “Oh, Yeah” ハマったら最後 “No~” なんでしっかり対策を “So Good!”しておかないと “Yes! Yes!! Yes!!!!”

いや、うるっせぇよ!!

何がYesなんだ!これか!初めに受付のお姉さんが言ってたのは!セクシーチャンネルをフルボリュームで見てやがるのか!という訳で受付のお姉さんに一報を入れると、“Disgusting!! (気持ち悪い!!)”と相当キレていらっしゃるご様子。お姉さんが受付横のバーにいた体長190㎝はあろうムッキムキの白人に伝えて現地へ向かう。部屋から太った白人のおっさんがフランス語でやたら逆ギレしながら出てきたが、シュワルツェネッガー並の肉体を持った男の仁王立ちを前にして、ぶつくさ文句言いながら部屋から出て行った。お姉さん曰く“あの男この4日間ずっとああなんですよ。明日の朝には出て行きますから。すみません。”という事だそうな。因みにそのシュワちゃんはバーに仕入れに来ている人でした。

さて、予想だにしない障害が去ったので続けて勉強を続行!リモートラボを2時間使って確認をする。そしてホテルの不定期便バスで再び空港へ。しかしもう19時だというのにまだ夕方15時くらいな明るさ!とても日が長い!結局疲れていて店を探す気力もなかったので、近くにあったマクドナルドで済ませることに。せっかくブリュッセルまで来てマクドナルドとは情けない、何でこんな目に?そうか、あのCCIE Voiceってやつのせいだ!あいつが、やつが憎い!!(落ちる自分が一番悪いのです。)食事を済ませて水を買ってそのままホテルへ戻りそのまま早めに寝る。

2006年7月7日

朝6時起床。試験は7時30分という事なので朝ごはんを食べにホテルのロビーへ。ビュッフェ形式の朝食を食べていざ出陣!iPodに入れてあるThe WhoのWon’t Get Fooled Again(もう騙されやしねぇ!)をオープニングに聴きながら歩いて向かう!そう、今回は前回のような無様な事にはならない!

さて、試験会場に到着!受験者が10名くらいいる!ヨーロッパ中から集まっているんだろうか?R&S 6名、Security 1名、SP 1名、Voice 2名という感じ。アジア系は自分一人だけ。もう一人のVoice受験者はフランス人で、前回は酷い目に遭ったとのこと。俺もさバディ!と話していると、ほどなく白人2名がバインダーを持って登場!“CCIE受験者は?”と周りが一斉に手を上げる。ここでもダブルプロクタ制度が導入されていた。“Please follow us guys!”という訳でそのまま試験会場へ案内される。

エレベータで上へ行き試験会場へ向かう途中にラックがガラス張りで何本か並んでいる。ここにある機材を席がある部屋から設定して行くとのこと。そしてドリンクがある部屋を案内され、最後に試験部屋へ。割当てられる机がえらく広い!サンノゼでもこんなに広くはなかったのになぁ。Voice用の席は両端になっていてパーティションの壁にIP Phoneが掛かっている。問題の入ったバインダーは席に置いてある。前回の屈辱を晴らせるのか?

そして試験スタート!Voiceの場合はまず初めにやらなくてはいけない事があるのだ!そう、IP Phoneのボリュームを最低にするということ!初期値はフルボリュームになってるので、他の受験者の迷惑にならないようにするのがVoice受験者としての掟!(フランス人はフルボリュームで鳴らし続けてました。国民性が出ますね。)さて、問題文を見ると前回よりは大分進歩している!内容としては理解出来る!という所で少しホッとした。もう圧倒的格差を見せつけられる事は無くなったぞ!ありがとう皆様!そしてCall Flowを可能な限り自分に解りやすいように書いていく。大体30分ほど使って設定開始!

IP Phoneのレジストも今回はすんなり行く!VG224、ATA186、IP Phone全部問題なくレジスト出来た!CCMでの電話機の細かい設定指示が多少戸惑う所があるものの、何とか問題通りの設定に!CMEに関しても前回よりは大分進歩しているものの、Feature系の問題で題意を汲み取るのが難しい!これは後でConfiguration Guidを見るしかないなと先に進める。前回は大分痛い目を見たGatewayも基本設定は難なく終わった!やはり6500のT1モジュールに慣れていると気持ち的に大分リラックスできる。ルータのMGCPとH323もこれと言って変な所はなく終了!そして問題のCall Routingへ入って1拠点分の設定を入れ終えた所で“Ok guys, please start saving your configuration, we are going to lunch after 5 minute!”という訳でランチへ。

ラボ会場から1Fの食堂まで移動する。そしてプロクタからチケットをもらいビュッフェ形式で好きなものを取っていくようだ。また食堂も凄く広い!そして綺麗!ここは選択肢が凄く豊富だ!色々あって迷っているとステーキを発見!そして結構大きい!シェフがその場で焼いてくれるという贅沢さ!ミディアムで焼いてもらいポテトとサラダを盛付けてもらう。加えてライスとパンも付けて受験者が陣取っている席に戻る。では早速お肉を一口!!おお、神よ!もう体が目と耳と口からビームを出しながら巨大化してCiscoビルを破壊できるイメージが描けるうまさ!ほとばしる肉汁が口の中で肉本来の旨みと絶妙のバランスで混ざり、加えてライスとの相性も抜群ではないか!そしてこの主張し過ぎない肉の “Hey” 柔らかい“Hey, you” しょっかん、え?何?“君は受験しに来たのか?それともただ食べに来たのか?”と食事を堪能していたらプロクタから突っ込みを喰らう。他の受験者にも首を振りながら苦笑いされる始末。日本とサンノゼのランチ事情を伝えて違いに感動したんだよ!と言うと、“アメリカは分かるけど日本もなのか?信じられないな。”はい、同感ですとも。ある意味ネタになってるんですよその弁当はと言うと“ここも改善したのは最近だから日本も食堂を作ったらいいのにな。ハハハ” 本当にな、ハハハ、、、あの新宿ビルでそれは無いだろうなぁ。せめて近くのレストランに皆でランチに行くとかしてくれよなぁ。

そして試験部屋に戻り午後の部開始!Call Routingの残りに取り掛かるけど、やはり難しくて大苦戦する。前回は全く意味が分からなかった箇所も、意味は分かるようになったけど設定方法が分からない。やっぱりGatekeeperが辛い事になってきた。あのセクシーヴォイス事件がなければもう少し検証出来たのにぃぃぃい!(そんな事はないです。準備不足なだけです。)これは今やっても手におえないので、結局飛ばして次へ進むしかないな。すると掟破りのフルボリュームでジャンジャン電話鳴らしていたフランス人が、プロクタと何やら話して荷物を纏めて出て行った。こっちを見て眉間にしわを寄せて首を振っていたので、どうやらGive Upしたらしい。心中お察ししますよ、ご愁傷様でござります。

CACは相変わらずサービス問題としか思えない内容。続いてHAも分かるようにはなっている。SRSTの動作確認をしていると、とんでもない事に気が付いた!あるDial PeerだけがMGCPからH323にならないのだ!debugで見てもそのコールだけdial peerを掴んでいない、MGCPで出て行こうとする。そんなバカな!!過去に囚われるなよ!新しい道を歩めよ!と20分ほどハマった所で再起動する。そして普通に直る。ひ、ひくひょう。。。何て無駄に時間を使ってしまったんだ。。。

気を取り直してMedia Resourceに取り掛かる。ここは特にトラップもなく普通に終了。QoSは問題文の解釈に大分手こずる。設定的には3パターンくらいに分かれるけど、どれが正しいのやら?困った時のプロクタへ。解釈次第で設定方法は幾つかありそうなんですけど~と聞いてみると、“うん、本当だね。どうなんだろ?”

知るかっ!

質問を質問で返すなぁーー!それを回答するのがお前の仕事じゃないのか!どうやら新米プロクタっぽく、もう一人がフォローに回ってきた。“これは特に設定方法自体の制限はないよ。”という事なのでそのまま進めてみる。続いてVoice Mailに突入。PSTNからの転送が上手くいかず泣きそうになる。もう時間がどんどん減って行く、こんなに時間が足りなくなるとは!CRSもスクリプトが非常に怪しい事になってしまった。そしてCCM Appliは今回は問題なく突破!ここで残り時間が1時間くらい。とにかく確認出来るところまで確認する。“Last 5 minute! Please start saving your configuration!”という訳でwrを繰り返して終了。

そしてタイムアップ!これはまた厳しいと言うのが正直な感想。CCIE Voiceの壁は果てしなく高いなぁ。。。そして今回は明日も1日滞在なのでフリードリンクを多めに頂戴してビルを後にする。同時に外に出た年配のR&Sを受験していた白人エンジニアと少し話をして名刺交換すると、何と前に所属していた会社の人だった!(外資系でしたので。)意外なご縁があるもんですね、お互い受かっていると良いね!と言って別れたけどこっちは絶対無理だろうなぁ。

そしてまた空港へ夕飯を食べに行く。今回はマクドナルドではなくピザ屋に入ってみる。問題の纏めも前回よりは大分出来ているので、進歩具合としては大分実感する事が出来たけど、合格は相当厳しいだろうなぁ。腐ってもCCIEなのでそこいら辺の感覚は悲しいかな分かってしまう。そして再びホテルに戻り、明日の観光はどこに行くかな?でもパトラッシュ、僕も疲れたんだ、何だかとても眠いんだ。。。

2006年7月8日

朝7時に起床。メールを確認しても合否メールが来てない!マジっすか、、、このメンタリティで観光に行かなきゃならないんですか~!とは言ってもせっかく来たんだし休みも取っちゃってるし、勿体無いので朝飯を食べてブリュッセル市内へ向かう。ディーゲムの無人駅は本当に誰もいない。

不安になるけど時刻表を信じて電車に乗る。ブリュッセルまではすぐ着いたので、まずは外に出てみる。

有名な小僧を見たり、

マーケット通りを見たり、

ワッフル食べたり、

いろいろ堪能してみるけど、忌々しい昨日の出来事が頭から離れない!(ただの試験) うーむ、観光してるんだかしてないんだか、、、ショッピングセンターを見つけ、お土産探しもかねて入ってみる。トイレに入ろうとすると、入り口前に人が座っていて30セント払うように言われる。まぁここでは普通の事なんでしょう、用を足していると、念のために持ってきて肩にかけていた上着がさっと盗られる!振り返って見ると10代らしき少年が猛ダッシュして逃げて行く!

なっ!お、俺のキャサリンがぁ!(KATHARINE HAMNETTのジャケットでした。)

待てー!ルパ~~ン!と追う事も出来なかったけど、恐らく財布が入っていると思って盗ったんでしょうが、残念ながらポケットが付いていない7年前にセールで買った何の値打もない上着なので、盗人少年は今頃悔しがっているだろう。皆さんもお気をつけて!

フードコートでミートソースのパスタとコーラを取ってレジに向かう。綺麗な白人のお姉さんがメニューの内容などを確認しながらレジを打っているけど、オランダ語なので何を言っているのかさっぱり分からない。話掛けられても何一つわからんので、そのままスルーして欲しいと言う時に限って話掛けられる。“&-*?/a:d!2$<#?”英語で話すけどお互いに苦笑い、どうやらストローを使うか使わないかという事だったようだ。ヨーロッパではこういう事が良くある。当然ですが自国の言葉を使いたがる傾向にあります。因みにベルギーはフランス語とオランダ語が公用語で、言語戦争と言われる争いでお互いに主導権を牽制し合っているらしい。複雑な歴史事情が現代でも表面化していると言うのはどこにでもあるもんですね。

さて、市内で見る物も見たし次はやはり名作・フランダースの犬でお馴染みアントワープでしょう!電車に乗込んでアントワープ行である事を駅員さんに確認して乗込む。結構満席だけど、上の階がガラガラだ!そこに座って一休みする。さーて、アントワープはどんな所かな?ルーベンスの2枚の絵に憧れて貧しく亡くなった少年と飼い犬の怨念が漂っているとかいないとか。いやだな~ いやだな~と思いながらそっと目を閉じると、“Hi”という声が誰もいないはずなのに、、、ってあれ?車掌さんがいる。“&-*?/a:d!2a<8=”とフランス語で話掛けられる、え?何一つ分からんと思ってほんにゃくコンニャクを食べると“English?”と英語で言われたので、そうしてとお願いする。“ここはグリーン席なので特別料金になってしまいますよ。”とのことで、どうもすみませんとお伝えして普通車両で立つことに。

そして1時間ほどでアントワープ到着!駅構内は随分と広いところだ。

街中へ出て散策してみる。市内とそんなに変わりはないけど教会がチラホラと見える。ネロの悲劇の現場も確認し、後はCSIの仕事だなと早々に立ちさる。(CSIにハマってまして。) 因みに現地の人は殆どフランダースの犬は知らないそうな。そりゃまぁ自分の街の人間があんなに冷たい人間ばかりな話なんて、歓迎は出来ないですよねぇ。少年時代に見ていた時は“畜生が!大人って、大人って汚れきってやがるよ!” と思って見ていたもんだ。

とはいえ、昨日の闘いでこっちもネロばりに精神が疲弊しているので、広場らしきところで休憩していると小学生くらいの少年2人がサッカーボールで遊んでいた。“頑張れよ坊主達、男なら夢は持ち続けなきゃな!”と思って何気なく見ていると、とんでもなく上手い!お互いに10メートル近くは離れているのに結構強めのパスをノートラップで延々とリレーしている!!まさに“お前が頑張れよ”と言い返されてしまった気分だ、、、こんなプレーを日本の小学生で出来るのは立花兄弟くらいじゃないだろうか?(恒例の世代ネタです。) 流石は本場だ、選手層の厚さが桁違いなわけだ。

クソ!サムライブルーはまだまだだな!(すみません。サッカーには特に興味ない人間です。) そんな現実を見せつけられてアントワープを後にする。一旦ブリュッセル市内に戻りスーパーに入って夕飯にサンドウィッチなどを買い込む。飲み物はCiscoから頂戴しているので大丈夫だと。そして電車に乗ってディーゲムへ戻ろうとするけど何番線かが良く分からない。近くに居た女性に聞いてみると

“&-*?/a:d!2a<8″

やっちまった、、、“英語が何時でもどこでも通用すると思って思い上がるなよ!”と英語がサッパリだった時にアメリカ人に対して思っていた事が、今そっくりそのまま自分に帰ってきてしまった。でも凄く人の良いお姉さんで、言葉が通じないのに色々と頑張ってくれるのだが、やっぱり全然意志が通じ合っていない。フランス語だったので“メルシー”を連呼して逃げだした!しかし回り込まれた!そんなに頑張らなくても良いんですよお姉様!しょうがないのでちゃんと駅員さんに事情を説明し、お姉さんにも改めてお礼を言い、何番線かを聞いて無事にホテルへ到着!

サンドウィッチをジャンクロード・バン・ダム気分(心が大分やられてます。)で頬張っていると、合否メールが来た!そしてWeb上で確認すると

“Fail”

の文字が。分かり切っていたことなのでスコアレポートを見てみる。トータルで56点くらい。落ちたのはショックだけど、大分進歩している!この4ヵ月間の修行が無駄ではない事が解ったので、それはそれでホッとした。これでまたスクラップ状態だったら、安西先生流を継承する流石のこのバン・ダムでもCCIE Voiceは諦めたかもしれない!(一晩休めば心の病院に行くような事態にはなりません。)

2006年7月9日

朝7時のフライトだったため、早朝5時にタクシーを手配してもらい空港へ向かう。そして空港に着きチェックインをする。またここから長い旅路だなと思い、ブリュッセル>ロンドン>香港>成田と帰路を行く。ブリュッセルから香港までは何事もなかったけど、香港で乗るはずだった便がキャンセルになった!慌ててCathayのカウンターへ行き次の2時間後の便に乗せてもらえるかを受付の女性に聞くと、

“もうありません!あなたが乗れるのは5時間後の便ですね、乗れるんだからラッキーですよ。”

とハッキリと言われる。謝罪の言葉も無い所が文化の違いを表しているなぁ。こんな対応を日本人にしたらクレームの嵐だろう!でもアメリカ在住経験があると何とも思わない。何せ荷物が無くなって大慌てでカウンターに行ったら、凄い爽やかな笑顔で“大丈夫ですよ、3日以内にはお届けしますから。”って

通販かよ!

という事が3回はあったなぁ。まぁ大体は1日以内に見つかるけど、心臓に悪いんで止めて欲しいもんです。

そして普通に5時間遅れで成田到着!次もブリュッセルなんだろうか?それともサンノゼか?はたまた愛の国ガンダーラか!!(ガンダーラはギリシャ文明に影響を受けた仏像発祥の地だそうです。)

次回に向けて:

スキル不足は克服出来ましたが設定スピードと確認方法が確立していないため確認速度が遅いので、ここに集中して次回に臨みます!

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