2006年9月 ※当時のメモを元に2015年5月に作成しています。

前回の惨劇から2ヶ月半が経ちその間にCCIE Voiceに激変があった!1つはVersionが変わりCUEが追加されたと言うこと!そして何とシドニーへの受験が可能になった!日本人にはとても嬉しい事だ!航空券も安くなり時差もほぼないのだ!よ~し、早速予約だぜ~~!!!!!と意気揚々と予約ページを見ると、

空き!ねぇ~~~~!

オープンしたばかりだと言うのに全くシドニーの空きがない。とは言え他の場所も似たような状況でCCIE Voice大人気だ!どれだけ儲けてるんですかシスコさん。しょうがないから空席がでるまでしつこく、ねちっこくチェックし続けるしかないか。空きが出たら即座に予約するとしよう。(数日して何とか2006/9/22で予約が取れました。)

またもやYahooで格安航空券を探しまくる。カンタス航空で10万円くらい。ホテルは色々調べてみるとシスコ周辺のホテルはどれも高い!という訳でCentralにあるビジネスホテルに滞在する事にしよう。値段も1泊1万円で朝食付き!あとはシスコへの行き方を調べておかないと。どうやらこのサイトが相当詳細に書いてくれているので、参考にさせて頂いて観光も兼ねてみるか。空港からは電車で行けるようだし、CentralからCiscoもChatswoodという駅まで行けばよいようだ。Centralからホテルまでは徒歩で10分程のようだし、よし!これで決まりだ!ラボ代の16万がサポートされるかどうかは自分次第!

2006年9月20日

今回も自宅のPCとノートPCにVMwareを入れてCCMとUnityをインストールしておく。IPexpertのリモートラボも予約したしので現地でも何処でも勉強出来るはず!今回は直行便なので気楽に飛行機でダラダラ出来るな。便は夜8時辺りだし、余裕を見て成田へ向かうとしよう。

そして成田空港からシドニーへ向けて出発!飛行機ではあんまり寝れないのでiPodで音楽を聴いたり、映画を見たりとダラダラする。勉強しろ!と言われると思うけど、集中出来ない時にやっても無駄なので夜の便な上に飛行機内のように気圧で頭がボーっとする環境では勉強が出来ない質なのでしょうがない。そう、しょうがない!だから、ダヴィンチ・コードを俺は見る!!(ダメだなこれは。)

2006年9月21日

シドニー空港に着いたのが朝の7時くらい。時差は無いけど飛行機で寝れてないのでフラフラするなぁ。何にしても税関の混みようが凄い!やっぱり税関が厳しいからなんだろうなぁ。という訳で入国審査、担当の人がおもむろに聞いてきた。

“4 dies?”

はい?4回死ねってこと??と戸惑っていると、“4 days, will you stay?”ああ、ダイズ=デイズだもんな、how manyとか付けてくれれば分かったけど、突然4ダイズと言われると困惑してしまうもんだ。アメリカ英語とオーストラリア英語はアクセントの違いが大分あるのだ。英語はイギリスが元々の発祥地なのでオーストラリア英語はイギリス英語の原型を多く残しているけど、アメリカ英語は相当簡略化されている。ブリッティシュアクセントの方が固く聞こえるので、慣れないと大分聞き取るのに混乱する。大雑把に言うとアメリカ英語は大口を開けて話すイメージなのに対して、オーストラリア英語やイギリス英語は口を閉じて、もごもご喋っているようなイメージ。だからアメリカ人は異様に歯並びを気にするんだろうか?日本語なんかは更に口を動かさないので、英語のような舌を忙しく動かす言語は日本人にとって苦手意識をより一層強くしている気がする。因みに、アメリカ人にブリッティシュアクセントで話すとチャーミングに聞こえて女性にモテるという情報があるそうな。

さて、入国審査を通過してシドニー空港最大の難関と言われる税関だけど、食料品を厳しく審査されるということなので食べ物は一切持ってきていないのでそのまま通過する。税関の方は人が相当並んでいる上にやたら揉めている。こんなところで引っかかるわけにはいかない!何せ俺はコアラを見に来たんだからな!(大分ダメですね。)

という訳で空港から地下に降りて電車に乗り一路Centralへ、大体20分くらいで到着してホテルへ向かう。オーストラリア初体験なので周りの景色を眺めていると、やはりアメリカやヨーロッパの欧米文化なので建築物や看板など見慣れた感じだなぁ。音楽的にオーストラリアと言えばAC/DCやOlivia Newton-Johnが有名だけど、特にPhysicalや日本でも保留音でお馴染みHave You Never Been Mellowが流れている訳じゃないのかと思っていると、半パンでギターを弾きまくってる小柄な人が!いる訳ないか。

Central駅からは公園を通り抜けて10分くらいで到着したけど、ホテルのチェックイン時間までは大分時間があるので荷物を預けて、まごつきサイトお勧めのKOALA PARKに行ってみる。州の法律でコアラを抱っこすることは出来ないそうだけど満足度100%との事らしい。40分ほどでPennant Hills駅へ到着し、バスに乗ってKOALA PARKへ到着!

コアラのコーナーにはコアラがうじゃうじゃいる!ただ、殆どは寝ているか食べているかで実に羨ましい生活をしている。

他の動物は?と歩いているとクジャクがいたり

羊が無残に毛を刈られるショーなどを見たけど、

何といってもウォンバット!

実に可愛らしい!とっても癒されますのでお勧めです。

しばらくウォンバットを堪能して今度はChatswoodへ試験会場の下見に向かう。血戦の地を確認して明日の闘いに臨むためのモチベーションを上げなきゃな、まぁでもなんだ、ウォンバットは可愛かったなぁ。と思いながらCiscoを探す。結構大きめなビルだったので直ぐに分かった。ビルの中に入ってフロアを確認するとCisco社の社員証をつけた人が何人か出てきたので間違いない事を確認!よし!明日こそCCIE Voiceともおさらばだ!必ず仕留めてやるからな!しっかしウォンバットは<以下略>

そして近くのショッピングセンターに入り一休み。良い時間なので夕飯を食べようとフードコートへ行く。噂の伝説のカツ丼があるとの事で店を覗いてみる、

“こ、こいつは危険な香りがプンプンするぜぇ!”

そう、アメリカ暮らしで身につけたサバイバル術が警鐘を鳴らす!日本食レストランなのに店員が日本人じゃないというスタイルは危険極まりない!カレーを頼んだらボンカレーを1,000円くらいで何の臆面もなく出してくるからだ!“俺に遊んでる時間(お金)はないぜ”とクールに去る事にして、普通にフードコートで海鮮チャーハンを食べる。おお!こりゃ美味い!中国人は流石だなぁ、この料理技術があれば世界何処でも生きて行けるもんなぁ。

腹ごしらえもしたのでホテルへ戻る。明日に備えてIPexpertのラボで2時間だけ確認をする。CUEも参加してくるという事でCCIE Voice試験はデバイスだけでCCM、CME、Gateway、Gatekeeper、IP Phone、Analog Phone、ATA186、VG224、Router、Switch、Ether Module、Unity、CRS、CUE…

多いよ!供給過多だよ!

Routing and SwitchingはRouterとSwitchだけだったのに。。。とは言え一歩足を踏み入れてしまったのだからもう引き返せない!さっさと寝て明日に備えますか。

2006年9月22日

朝6時起床。試験は8時00分という事なので朝ごはんを食べにホテルの食堂へ。ビュッフェ形式の朝食を食べていざ出陣!iPodに入れてあるThe WhoのWon’t Get Fooled Again(もう騙されやしねぇ!) をオープニングに聴きながら駅へ歩いて向かう!そう、今回こそはPassの文字を!

さて、試験会場に到着!ビルに到着したのは良いものの入り口が分からない!そう、早めに着いたので入り口がまだ空いてなかったのだ!ちゃべぇ!取りあえず別の場所から入ろうとして見るけど、やっぱり空いてない。ビルの人が来たので聞いてみるとビル内のカフェまでは行けるからそこで待ってたら?との事でそうすることに。

しょうがないので待っていると受験者らしき人がいる。今回は何と若干25歳にしてダブル達成を目指してService Providerの受験に来ている凄い人がいるとKazuさんなど知人から聞いている。お?もしやあの長身の爽やかそうな人が?と話しかけると関西弁で“もしかして岡山さんですか?” と話掛けられる。このWさんはとても感じの良い人で試験前にリラックス出来ました!ありがとうございました!しかし、やはり世の中には凄い人がいるもんだ!

そんなこんなで喋っていると人が増えてきてCiscoまで行けるようになり受付へ、“CCIE Candidate?”と受付のお姉さんに聞かれたのでUnfortunatelyと言ったら笑って紙をくれた。お昼に何を頼むか事前に選択して紙にチェックしてとの事でカリスマのサイトにも書いてあったビーフバーガーを選択してみる。 受験者はR&S3名、SP1名、Voice1名で合計5名。小柄な白人のプロクタが登場!“おいおい、皆浮かない顔してるな、そんなんじゃこの簡単な試験に落ちるぞ!ハハハ”と陽気なオーラ全開でやって来た。あれ?アラブ系の方だと思っていたけど変わったのだろうか?そして試験会場へ。

エレベータで上へ行き試験会場へ向かう。広さは日本より少し広いくらい。Voiceの席はIP Phoneが壁に掛かっているので一発で分かると思っていたらプロクタが”君の席がどこかは分かってるだろ?”と陽気に言ってきた。うーむ、実に陽気な人だな。まぁ話掛けやすくて良いか。Wさんは英語に慣れていないとの事でブリーフィングを翻訳していると、“何だ?何を話しているんだ?”とプロクタに突っ込まれたので、ブリーフィング内容を伝えている事を告げるとWさんに、“ハハハ、じゃあ君は次はまず英語のトレーニングを受けてから来いよ。”と、

あぁ?なんやと?もっぺん言うてみいやオッサン!!

とWさんに言って欲しかったが、全くそういうキャラではないので。と思っているとプロクタがこっちに“というか、君は18歳以下じゃないだろうな?。ハハハ”

あぁ?なんやと?もっぺん言うてみいやオッサン!!

と喉までで出かかる。(欧米で男が若く見られるのはあまり良いことではありません。) さっきから何て失礼なおっさんだ!“親しくも無い上に礼儀なし”という最低なパターンだ!アクセントからするにアメリカ人だろうし何時ものことだけど。

さて問題の入ったバインダーが置いてある!どれだけCUEが入っているのか?と開いてみると構成などは特に変わらずでCUEもちゃんと入っているけど理解不能ではない!よし!大丈夫だ!そしてCall Flowを可能な限り自分に解りやすいように書いていく。大体30分ほど使って設定開始!

IP Phone、VG224、ATA186、全部問題なくレジスト完了!CCM&CMEも特に問題なし!続くGatewayもトラブルは無く終了した!Gatekeeperで少し戸惑うもCall Routingへ進む。今回はCall Routingが完璧な出来だ!CACもOK!よし、流れはこっちに来ているぞ!このノリでHigh Availabilityも…う、動かない!前回のような再起動したら直るか?と思ったけど、そうは問屋が卸さなかった。しょうがないから先へ進んでしまうか、Media ResourceとQoSを終わらせたところで“Ok guys, please start saving your configuration, we are going to lunch after 5 minute!”という訳でランチへ。

ラボ会場から1Fのカフェまで移動する。朝の受付時にチェックしたビーフバーバーを食す。うん、中々美味しいじゃないですか!と思っていると例の陽気なプロクタが受験者に話掛ける。何でも最近アメリカでVoiceのプロクタをしていたけど臨時でこちらに移動してきたそうな。Voiceに詳しいのは何個か質問して分かっていたので、なるほどなぁ。”前任のプロクタがドバイに行ってしまったから、暫くの間だけいるんだよ。ここの人達はアクセントが違うから言葉を学ぶところから始めてるよ。ハハハ” まぁ、日本も方言がやたら多いから地方のアクセントで話されると、ふとした時に何言ってるか聞き取れないですしね。Wさんに日本語で話掛けると“おいおい、君たちは別のトラックだけど私の分からない言葉で話さないでくれよ。アリガトウなら分かるけどね。ハハハ” これは失礼しました。でもね、プロクタさん、他の受験者は話したくなさそうなのに無理矢理話掛けるのもどうかと思いますよ。だって一人明らかに睨んでますよ。月明かりの無い夜道にはお気をつけて。

そしてプロクタのお喋りタイム、もといランチタイムが終了して試験部屋に戻り午後の部開始!Voice Mailに突入。CUEが参加しているので大分手間取るけど何とか終了!PSTNからの転送も問題なく終わる。しかし大分時間を使ってしまっていた。続くCRSもスクリプトの動作を確認して終了。そしてCCM Appliも取りあえず終了して残り時間1時間30分!おお!大分進化した!Voiceで見直し時間を作れるとは!という訳で後は動作確認をしていく。通話は外線・内線共に全てOK!“Last 5 minute! Please start saving your configuration!”という訳でwrを繰り返して終了。

そしてタイムアップ!今回は大分出来た!合格に届いているんではあるまいか?Wさんはまだ試験実施中なので下で待つことに。カフェで問題解析をしていると20分ほどしてWさんが降りてきた。大分浮かない顔をしているので、恐らく微妙な手応えだったのでしょう。暫く話をして連絡先を交換してお互いの合格を祈願して別れる。

そしてホテルへ戻り夕飯を食べようと近くのショッピングセンターへ。あれ?閉まってる?まだ18時なのに?シドニーでは17:30までが営業時間で、それ以降空いているのは普通のレストランやバーしかない。日本人は本当に働き過ぎなんですな。という訳でもう少し歩いて港の方へ向かう。バーやレストランが併設しているエリアがあり、フードコートを発見したのでサンドウィッチ買って港が見える場所に腰を下ろしてを食す。試験どうかなぁ、出来は良かったけどなぁ。という思いと共にシドニーの夜は更けて行く。

2006年9月23日

朝7時に起床。メールを確認しても合否メールが来てない!またかよ!またこのメンタリティで観光に行かなきゃならないんですかい。。。今日はブルーマウンテンズに行って天空の城ラピュタで飛行石が光るシーンのモデルでは?と噂の土ボタルを観に行く事になってるのだ。ツアーを申し込んでいるので行かなきゃならんですが、ここがCCIE奴隷のつれぇところだ。

という訳で普通に日本語のツアーなのでガイドさんも日本人の人。何でも富士通でメインフレームをやっていた元エンジニアらしく。リタイアの趣味と実益を兼ねて始めたらしい。実に愉快な方で終始面白かったです。

オーストラリアは砂漠地帯が18%もある上に日差しがとても強いので、車で砂漠を超える長時間移動をする際は水を大量に積んで行かないと危険なのだそうな。また、結構農家の方が自家用ヘリを持っていて自分の農地までヘリで移動すると言うのが普通のことらしい。

そんなこんなで悪路を乗り越え土ボタルを見に洞窟へ向かう。ここでは水溜りのある真っ暗な洞窟の中を行くので相当足元に気を付けて歩かないといけない。写真もフラッシュを炊いてはいけないので撮影は普通には出来ないそうな。そしてしばらく歩いて行くと、少しづつ灯りが見えてきた!そしてその灯りが少しづつ、少しづつ増えて行き、最終的には正に満点の星空の下にいる状態に!なるほど~、確かに飛行石のシーンだなこれは!少年の頃のワクワク感が戻ってくる感じだ!

洞窟を後にして再び移動する。そしてブルーマウンテンズ到着!確かにブルー!全面の空がまるで絵具で塗り込んだかのような青さ。凄い絶景だ!

グランドキャニオンも凄かったけど、ここも素晴らしく雄大な風景が広がっている。空気も美味しいし試験の事なんか実にちっぽけな事だと思い知らされるなぁ。そうだ、試験に受かるとか落ちるとかどうでも良いことなんだ。落ちていても気にする事なんかないさ!そう、すっごい気になるけど気にする事は無い。いや、まぁ、凄く気にはなるんだけど。。。

2006年9月24日

朝9時のフライトだったので6時には起床。またCentral駅から空港へ向かう。そして空港に着きチェックインをする。空港でメールをチェックするもまだ来ていない。うーむ、スッキリしないなぁ。と思いながら帰路に着く。機内では例によって映画見たりとダラダラ過ごして何事も無く帰国。

自宅に着きホッとする間もなく再びメールをチェック!き、来ている、、、今回でもうCCIE Voiceとはおさらばか?もう911なんて日本では無意味な番号に電話かけなくてもよくなるか?ドキドキしながら合否ページへアクセスを進めると。。。

“Pass”

の正反対

“Fail”

の文字が。ガーン!すんごいショック!結構手応え良かったのになぁ。トータルで77点!オー、マイ、ガッ!!あと3点とか本当やめてくれ!辛い、辛すぎる、、、進歩しているんだから良しとするけど、次落ちたら相当キツイぞ!海外受験だから1回の受験で2回分の費用が掛かるんだぞ!もう夜のバイト(コンビニ)をする覚悟が必要かもしれんなぁ。しかもWさんもダメでしたとの事。えー!何てこった。。。ジャパン勢がどちらもダメとは、、、よし!Wさんとトラックは違うけど共に頑張ろう!そう、主に夜のバイトを!(いい加減にしておけ。)

次回に向けて:

何を間違えたのかを明確にしつつ次は短期決戦で臨みます!